世田谷 腎臓 生活習慣病 内科

世田谷 腎臓 生活習慣病 内科 〒158-0097 東京都世田谷区用賀2-10-14
フォレスト446 1階
TEL:03-5717-7272
腎臓とは
腎臓は、そら豆型をした臓器で、おへそより手のひら1つ上の背中側に存在する左右一対の臓器です。
背骨の高さで第11胸椎~第3腰椎の間に位置します。
成人における大きさは長さ10cm、幅5cmぐらいで、重量120~150gです。
右の腎臓は肝臓に押されて左側よりやや下がつています。

腎臓は血管に富んだ臓器で、心臓から送り出される血液の約1/4が流れ込んでいます。この血液流量は、1,200ml/分におよび、脳と同じかそれ以上であり、腎臓は人にとって頭脳にも等しい価値があるといってよいでしょう。
そして、腎臓では1日約150Lの血液が糸球体(しきゅうたい)というところで濾過されて、最終的には1-2Lの尿になります。腎臓には、水分を制限すると血液の約4倍まで尿を濃くする能力があります。また、水分を取りすぎると尿は希釈されて尿量が増加します。
腎臓は何をするところ?
1) 老廃物の除去
体内でのいろいろな生命活動の結果生じた老廃物は、体内に蓄積すると有害な物質となるため、できるだけ早く体の外に捨てなければなりません。そこで腎臓で血液をろ過して、必要なものは残し、不必要なものは体の外にすてています。
2) 電解質の調節
体内ではナトリウム、カリウム、カルシウムさらにリンなどの電解質が一定に保たれています。このバランスを保っているのが腎臓です。電解質のバランスが崩れると、意識障害や不整脈が出現し生命を脅かすことがあります。
3) 水分の調節
摂取した水分の量によって、体内に余分な水分が生じた場合には尿として体の外に捨てます。逆に、水分が足りない場合には尿を濃くして捨てる水分を減らしています。
4) 血液の中和
私達の体は、血液が酸性、アルカリ性のいずれでも体内に危害を与えます。腎臓は肺と共に血液が酸性やアルカリ性に傾かないように調節する臓器です。ただし、食べたものが体内で代謝されたあとにできる酸は揮発しないので腎臓からしか体外へすてることができません。
5) 血圧の調節
腎臓はレニンというホルモンやプロスタグランディンなどのホルモンを分泌し、血圧の調節を行っています。
6) 赤血球の生成を助ける
腎臓はエリスロポエチンというホルモンを分泌します。 これは「造血ホルモン」とも呼ばれ赤血球の生成を促します。
7) カルシウムの吸収を助ける
腎臓で活性化されたビタミンDは腸管や腎臓からカルシウムを吸収するために重要な役割を果たしています。このビタミンDの活性化を行っているのが腎臓と肝臓です。
ページのトップに戻る
慢性腎臓病
日本では成人の10人に1人(約1300万人)が慢性腎臓病を患っている危険性があります。
(2008年日本腎臓学会発表)

慢性腎臓病は、高血圧・糖尿病と並んで重要な心臓病を起こす原因です。
慢性腎臓病により日本では透析療法を行っている人が25万人を超えました。
私の腎臓は大丈夫?
慢性腎臓病は簡単な2つの検査で早期発見できます。
  ・血液中のクレアチニン値(注1)があなたの腎臓の働きを知らせます。   
  ・尿中アルブミン(蛋白)濃度(注2)の測定は慢性腎臓病早期発見の最大の武器です。
腎臓の働きが60%未満は慢性腎臓病です。
腎臓の働き(%)=糸球体濾過量(GFR) で評価します。
実際の計算式は以下の通り。
腎臓の働き(%) =GFR(ml/min/1.73m2)=194×(血清クレアチニン値)-1.094×(年齢)-0.287× 0.739 (if 女性)(2008年4月12日 日本腎臓学会改訂)
腎臓ネット(http://www.jinzou.net/)のサイトで、血液中のクレアチニン値、年齢、性別を入れ込めば計算してくれます。
慢性腎臓病とは?
1)  慢性腎臓病は糖尿病や高血圧による腎臓障害、IgA(アイジーエイ)腎症などの慢性糸球体腎炎、多発性嚢胞腎など沢山の原因による慢性に経過する腎臓病の総称で、2002年に米国で提唱され現在は世界的な用語になっています。
2)  腎臓の働き(糸球体濾過値)が60%未満に低下すると、心筋梗塞などの心臓病になって死亡する危険性が増します。糖尿病や高血圧、肥満、高脂血症などのメタボリックシンドロームは心臓病を引き起こす重要な原因となりますが、これらにより腎臓が侵され慢性腎臓病になると飛躍的にその危険性が高まります。
3)  慢性腎臓病が進行し腎不全となり透析療法をしなければならなくなる原因の第1位は糖尿病、第2位は IgA(アイジーエイ)腎症などの慢性糸球体腎炎です。年間3万6千人があらたに透析療法を日本では開始しています。
4)  慢性腎臓病は高血圧の原因となります。血圧が130/80以上の方は先の2つの簡単な検査を定期的にうけて、早期発見につとめましょう。
5)  糖尿病や高血圧が進行すると慢性腎臓病になります。任意尿の尿中アルブミン値(注1)が30mg/g を超えたらその兆候です。腎臓専門医にも受診してください。
注1:クレアチニン値
血液中のクレアチニン値は腎機能を知る最も簡単な血液検査で、どの医療機関でも簡単に検査が可能ですし、多くの健康診断にも取り入られています。このクレアチニンとはそもそも筋肉からできる老廃物で腎臓の糸球体から濾されて尿に排泄されます。したがって、腎臓の働き(腎機能)が低下すると血液中に蓄積し濃度が高くなります。正常値は年齢性別により異なりますが、男性で0.9、女性で0.7以下であれば正常といえます。この血液中のクレアチニン値でご自分の腎臓の働きを計算してみてください。なお血液中の尿素窒素値(BUN)も腎機能の目安に以前は使われていましたが不正確なため現在は使いません。
注2:尿中アルブミン値
尿中に出てくるタンパク質(尿蛋白)のなかでアルブミンという成分は腎臓(その中でも糸球体と言って血液を濾して尿を作る部位。糸球体は一つの腎臓に100万個あり慢性腎臓病ではそれが壊されて数が減っていく)が正常な場合にはほとんど尿には出てきません(1日30mg未満)。このため慢性腎臓病(特に糖尿病、高血圧、動脈硬化、慢性糸球体腎炎などが原因の場合)になると尿中にアルブミンが漏れ出るようになり、それが多くなると(1日300 mg以上)尿検査で蛋白が陽性になります。したがって尿蛋白が陽性になることは慢性腎臓病であり、かつ進行性と言って間違いありません。ただし通常の尿蛋白検査は感度が低いため早期発見が難しいのが問題です。そこで尿中のアルブミン濃度を直接測定することで早期発見が可能になります。任意尿(尿をためる必要はありません)で尿中のアルブミンとクレアチニンの比率を計算し(尿中アルブミン/クレアチニン比とよぶ)、これが30 mg以上でしたら陽性(微量アルブミン尿と呼ぶ)と言うことになり慢性腎臓病です。ただし残念なことにこの尿中アルブミン検査が日本の健康保険で認められているのは糖尿病が原因となる慢性腎臓病のみで、通常の尿蛋白検査では陰性の場合のみです。本来、高血圧や血尿だけが陽性の慢性糸球体腎炎の早期発見や治療効果の判定にとても有効なことが国際的に認められていますので、早く保険適用が改訂されることが希望されます。